集中か執着か
私はヨガを時々します。体を動かすことは好きなので、日本で子供を水泳教室に連れていくときは私も横で泳いだりしていましたし、今もたま〜にですが走ったりしています。あと実はごくごく最近空手を始めました。どれもそれほど得意ではないのですが、それぞれの良さがあるなと思っています。
友人が言っていましたが、どのようなスポーツでも、どこか「人生と似ている」ところがあるのだと思います。ただ、私の場合はヨガをしているときに「なんか人生に似てるなあ」と感じることが多いです(ヨガをスポーツとは呼ばないかもしれませんが、ま、体を動かすということで・・・)。
例えばフォーカス。
ヨガでは「バランス」をとるポーズが多いですが、その時にどこか一点を見つめてそこにフォーカスすると体の芯(最近だと「コア」なんて言いますよね)が定まって、バランスがとりやすい・・・と教わります。
それで今日(私にしては)少し難し目のバランス・ポーズにチャレンジしたときに、やっぱりある一点を見つめてバランスをとるようにしたんです。
それで結構うまくいってて、さらにもっとポーズを深めよう、もっと長い時間このバランスのポーズにとどまっていようと意識して、ぐぐ〜〜っとその「一点」をほとんどにらむほどにフォーカスを高めると・・・
崩れるんです。バランスが。
何度かやってみたのですが、にらむほどにフォーカスすると、だめなんです。崩れるんです。
もちろん、私は初心者に毛が生えたみたいなレベルだし、身体能力が高いとも言えないので、一概には言えないと思います。
ただ、私の場合は、そうだったんですよね。
そこでふっと、ああ、やっぱり、なんか人生と似ているなあ、って思いました。
ある一点にフォーカスすることは必要だし大事なんだけど、さらにポーズを深めようそのポーズに長くとどまろうとして、その一点だけをにらむように見つめてしまうと、おそらくは体のどこかに不要な力が入って、バランスが崩れるんですよね。
ある一点にフォーカスしつつも、すこしだけ視線をぼんやりとゆるめてその一点を見ている方が、無理なくポーズを深められるし長くそのポーズにとどまることができるんです。
フォーカスしつつもリラックスしている状態とでも言うのでしょうか。
そういう風に一点を見ていると、『イイ感じ』なんです。
人生に置き換えてみると、「にらむほど」にある一点に集中するということは、「フォーカス」ではなくある種の「執着」になってしまうということなのかな・・・と、思います。
そうすると、いわゆる「肩に力が入った状態」になってしまう。しばらくは力技でがんばれるかもしれないけど、バランスをとれなくなるから、結局続かない、うまくいかない。あるいはなんとかやりとげても、不要に疲れてしまう。
私は今よりも若い頃は、なにか目標を定めると「何がなんでも」ってタイプでした。そう、ぐ〜〜と一点をにらんむほどにフォーカス!!って感じ。目がしばしばするくらいね。
実際けっこうがんばったし、それで結果を出してきたと思います。
でも・・・なんか無駄に疲労してたな〜、って思うんですよね(笑)。
エネルギー効率が悪いとでも言うのでしょうか。最近風に言うと、コスパが悪かったとでも言うのか・・・(笑、笑)。
こんなやり方、いつまでも続けられないんじゃないかな・・・と思った頃と、体の中にできものができて小さな手術をした頃と、今思い返せば、同じ時期だったように思います(ま、年のせいもあったとは思うけど。笑)。
何かをしようとするとき、集中することはもちろん大事。
だけど集中が執着になると、結局はうまくいかないし、心身に良いことない・・・んですよね。
何かをなしとげたいと思うとき。何かを欲するとき。
そしてそれに自分のフォーカスを向けるとき。
少しだけ視線を「ぼんやり」させて、その「何か」を見つめてみると、案外スムーズにいくかもしれません。

